イノベーションの場


このところ、あれこれとやることが多いまま、
夜になると睡魔に襲われ、ブログ更新をさぼってしまいました。

いろいろなことがあったのですが、最初に書いておきいたいと思ったのが、
イノベーションの場への訪問です。


先週の木曜日に、日産の先進技術開発センター(NTAC)を訪問し、
いろいろとお話を伺う機会を得ました。

NTACは厚木の青山学院大学の跡地に、2年前に開設された先進技術の開発拠点です。
緑に囲まれた自然豊かな環境の中に、未来都市のような斬新な建物があらわれ、
まるで日本ではないかのような新鮮さでした。


センターの詳しいことは、いろいろなサイトで紹介されているので割愛しますが、
立ち上げをリードされてきた責任者の方や、開発のフェローの方のお話を伺うにつけ、
「なるほど・・」と感心したこと、共感したことがいくつかあるので、
書き残しておきたいと思います。


いろいろとお話を伺いましたが、中でも印象に残った点はというと、以下の各点でした。

■センター開設の目的
   1.先進技術の開発と商品化の加速
   2.新しい価値の創造

■この目的のもと、「ありたい姿」を明確にし、コンセプトを考えて形にした・・・「人間力発揮の場」
 (背景にある考え方)
     ・ 本質を絶えず問い続ける
     ・ イノベーションは矛盾から起きる化学的現象であり、多様な人の混ざりあいが必要
 (コンセプト)
     「人間力発揮の場」として、「見る」「考える」「作る」「確かめる」ための場をつくる
     (ここでは、シンプルな表現を使いましたが、実際には、ギリシャ哲学の概念を使った
      高尚な表現になっています)
 (形として作られた場)
     「実際にモノ・車に触れる場」
     「コミュニケーションの場」
     「コラボレーションの場」


お話を伺いながら思い出したのは、HP Way (ヒューレットパッカードの組織マネジメントの基本方針)です。

HPも、技術者一人ひとりの力を自社の競争力の源泉と位置づけ、それを最大限に引き出し、
会社の方向性に結びつけることに、とても力を注いできたということで有名です。
HP Wayという基本方針のもと、NTACと同様に技術者が一番力を発揮するために、
技術者同士のコミュニケーション機会を増やすことに尽力し、
オープンな職場環境を整えたり、イベントや情報交換の場を作るなど、
いろいろな施策を講じてきたと聞いています。


日産のコンセプトや考え方にも、HPと共通する部分が多くありました。
技術者のモチベーションを高め、一人ひとりの力(人間力)を最大限に引き出すための環境を、
徹底して考え、こだわり、実際に形にしている日本企業があることに、とても感心しました。


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2009年9月20日 09:31仕事人としての日常トラックバック(0)


NTACを訪問したのは、残念ながら就業時間を過ぎていたせいか、
実際にエンジニアの方たちが議論されている姿を拝見することはできず、
ひっそりとした「建物の見学」に留まりました。

「日中は、ここで活発な議論が展開され、つぎつぎとイノベーションが生み出されている」のかと、
想像力を働かせてみたりしました。


「人材力の発揮」は、日産やHPだけでなく、多くの会社が悩み取り組まれていることと思います。
もちろん、「一人ひとりの力を最大限に引き出し、組織の力につなげる」ことが、
仕事のコアの部分であり、永遠のテーマです。


そのための組織運営のあり方や人材マネジメントのあり方については、
多くのクライアントの方たちとともに考えてきましたが、
ここまで「人が力を発揮できる」環境にとことんこだわって建てられた施設は初めてでした。


ハード面での環境としては、おそらくベストプラクティスなのではないでしょうか。
(実際にコンセプトに基づき設計された設備として多くの賞を受賞されているそうです。)
興味のある方は、ぜひネットで検索してみてください。
写真を含めて、立ち上げの経緯やコンセプトのかなりの部分が公開されています。


立ち上げから2年ということですので、
いよいよこれからこの設備の真価を結果に反映されていくものと思います。
ここまでこだわって整えられた環境を十分に活かし、運用の中でさらに進化させ、
会社の成長につなげていかれることが、とても楽しみです。


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